ペット栄養学会の大会に参加|飼い主目線で学ぶ「愛犬×DHA×みかんの皮」

愛犬の健康を守るために、知識を深めたい。
そんな思いから、今年も日本ペット栄養学会の大会に参加しました。

獣医師や研究者が集まる専門的な場ですが、今回も飼い主として学べることが多くありました。

特に印象的だったのは「DHA」に関するシンポジウムと
みかんの皮」が認知症の改善につながる可能性に触れた演題でした。

今回は、学会で得た知見を、飼い主目線でお伝えしたいと思います。

目次

DHA(ドコサヘキサエン酸)の多角的な可能性

ペット栄養学会(日本ペット栄養学会 第26回大会)では、
DHA(ドコサヘキサエン酸)の多角的な重要性や可能性についてセッションが行われました。

特に以下のポイントが飼い主にも関係する内容として注目されているように感じました。

DHAとは
必須脂肪酸の一種でオメガ3脂肪酸に分類され、
体内でほとんど作られないため、食事やサプリメントで摂取する必要があります。

脳や網膜、心臓などに多く含まれ、
記憶力や学習能力の維持、生活習慣病予防に役立つとされています。

飼い主目線でまとめた学会での「DHA」報告ポイント

生理活性脂質としてのDHA

DHAなどの生理活性脂質が
「診て・食べて・治す」というペットの健康応用において注目されており、
代謝・機能サポートが紹介されました。

てんかんに対するDHAの可能性

同大会では、てんかんを抱える犬に対して
高用量・高純度のDHAを用いた臨床試験について報告されていました。

その結果、6頭中5頭で発作頻度が50%以上減少し、
6頭中5頭で観察期間中に発作が0〜1回に改善という有望な知見が示されました。

視覚や脳の健康への示唆

DHAは網膜や神経組織で重要な構成成分であることが知られており、
実際に学会誌でも「DHA」の適切な量が
視細胞の構造維持と視覚的健康に関与することが示されていました。

もう一点興味深かった「みかんの皮」の可能性

今回のペット栄養学会の大会では
もう一点印象に残ったのが
みかんの皮の粉末がシニア犬の夜鳴き改善につながるかもしれない」という演題でした。

普段は廃棄されてしまう「みかんの皮」が、
「シニア犬の夜鳴き」という飼い主にとっても悩ましい課題の改善に役立つかもしれない、
という視点は大変興味深いものです。

今後、研究が進み実用化が進めば、
多くの犬と飼い主を救う道につながるのでは、と興味深く拝聴しました。

飼い主として持ち帰れる学びは

DHAの効果の可能性

・認知機能や視覚へのサポート効果に期待
・てんかん症状の緩和の可能性
・健康寿命やQOLの向上に寄与すること

ただし、DHAの効果には個体差があり
高用量摂取や高純度製品の使用には注意が必要との指摘もありました。

そのため、愛犬にサプリメントを取り入れるには
獣医師の指導のもと、適切な製品と量で使用することが必要であると感じました。

「みかんの皮」の可能性

私の2頭目の犬も結果的には1週間でありましたが、
後脚が弱り立てなくなった頃、
思うように動けないこともあったか、夜鳴きが酷くなりました。

遠吠えのように大きな声で深夜に鳴くので、
飼い主である自分は寝るに寝られず、また近所にも相当気を使いました。

もし、あの時、私の犬に「みかんの皮」を与えることできたら、と考えると・・・

これまでは廃棄されていた未利用資源の活用という社会的な意義と、
愛犬のQOL(生活の質)の向上が結びつくことで、
今後さらに研究が進んでほしいと強く感じました。

身近な「みかんの皮」が、愛犬のための新しいケア方法につながる日が来ることを願ってやみません。

まとめ

日本ペット栄養学会の大会で得た知見から、
DHAはただのサプリではなく、ペットのQOLに大きく関わる可能性があることが実感できました。

特に「認知機能」「視覚」「てんかんケア」の分野で役立つ可能性を感じました。

また、「みかんの皮」が
シニア犬の認知症による夜鳴きの改善につながるのでは、という発表がありました。

普段捨ててしまう皮が、資源として生かせるかもしれない。
未利用資源の活用としても、とても興味深い内容でした。

日本ペット栄養学会の大会で得た知見から、
DHAはただのサプリではなく、ペットのQOLに大きく関わる可能性があることが実感できました。

この記事が、愛犬、特にシニア犬のケアに取り入れるヒントとして、
飼い主の皆様の参考になりましたら、とても嬉しいです。

これからも学んでいきたいと思います。

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