【治療メモ】愛犬の緊急入院の経緯

2024年5月。私の2頭目のダックスは天寿を全うし静かに旅立ちました。17歳9ヶ月でした。
目の見えない2歳上の先住犬を助け、6歳下の保護犬のよき手本となり、
私を精神的に支えてくれました。

この犬は生涯に3回、悪性腫瘍を患いました。
満面の笑顔と驚く程の体力で闘った記録です。


当時の記録を元に記載しております。
過去の記録だからこそ、感情だけではなく事実を自分の中に冷静に落とし込んで、
現在、同じ思いを持っておられる飼い主の方の選択肢の一つとして参考になれば幸いです。


前回、口唇悪性黒色腫の治療の経過は順調にいくと思っていた矢先、
抗がん剤の重度の副作用と判断され、急きょ投与が中止となりました。

状態が急激に悪化し、緊急で入院。
白血球の値が危険域まで低下していたため、骨髄刺激剤を使う判断がなされました。

今回は、そのときの経過と、当時の心境、そしてその後の回復までを記録してあります。

目次

緊急入院の経緯

具体的な経過は前回の記事に記載したが、当時のメモをもとに図解にまとめた。

抗がん剤を使用すると骨髄抑制により、白血球の数値が下がることは予想されていた。

通常投与後7日目が最下点(1000〜2000)で、徐々に数値が上がってくる。
一般的に、白血球が500〜1000以下は細菌感染のリスクが高まるので危険とされていた。

当初、私の犬も想定内に数値が下がっていったので、
体調の変化が気になりつつも、獣医と連携をとって見守っていた。

普段と違う様子に、この期間、夜間救急2回。
白血球もその時は、数値的には想定内だった。

しかし、12日目にガクンと数値が落ちる。白血球(好中球)の値は、わずか42だった。
冷静に獣医は言った。「このまま入院してください。」

面会

私がお世話になっている、かかりつけの動物病院は、1日に2回、面会をすることができる。

病院からは、特に、食が進まなくなってしまった犬のご飯時に、
「できれば毎日面会に、食事時に顔を見に来て欲しい」と言われ、
好物のブロッコリーやカボチャを温野菜にして持っていった。

元々、ブロッコリーは犬の好物であったが、
スルフォラファンの発がん性物質を解毒する作用に期待していた部分は大きい。

悪性腫瘍を患っていても、一縷の望みをかけていた、ということもある。

先住犬が多発性血管肉腫の末期だったとき、
食欲が落ちてもブロッコリーはよく食べてくれたからだ。

普段は飼い主の私にあまり甘えない犬なのだが、
流石に心細かったか、今回の入院中はすっかり甘えん坊犬になってしまった。

何でもすぐ覚えて、手がかからない犬だったので、
つい、これまで1対1で向き合っても甘えさせる時間は少なかったので、良い機会になった。

回復

骨髄刺激剤を投与してもらい、ぐんぐん元気を取り戻した。よかった。

骨髄刺激剤とは、がん化学療法などにより減少した好中球を増やす作用を持つ薬剤
 (詳しくは専門家にご相談ください)

💡白血球(好中球)の推移

・入院時 42
・翌日(骨髄刺激剤投与後)90
・2日目 5489
・3日目 10920
・4日目 11140

無事退院となった。
そして、私の犬は、抗がん剤(カルボプラチン)の投与は中止となった。

今後の悪性腫瘍の方の対応は、また獣医と相談することになったが、
ひとまず向こう1ヶ月は体力回復に専念することになった。


抗がん剤を使うことが出来なくなりましたが、
転移の可能性は捨てきれないため、
体力回復後は、自宅での免疫療法を取り入れることにしました。

次回は免疫療法の話に触れます。
免疫療法には賛否両論はあると思いますので、あくまで参考としてお読みいただければ幸いです。

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