犬と暮らしていると、
「これって様子見でいいのだろうか」「今すぐ病院に行くべき?」
そんな判断に迷う瞬間が、ある日突然訪れることがあります。
日中であればかかりつけの動物病院に相談できますが、夜間となると選択肢は限られ、気持ちも一気に焦ってしまうものです。
先日、私は夜間救急について学ぶ勉強会に犬と一緒に参加しました。
同時に、これまで実際に夜間救急でお世話になった経験もあります。
この記事では
この二つを重ねながら、犬と暮らす飼い主として「夜間救急」という選択肢について考えてみたいと思います。
皆様のお役に立てましたら幸いです。
夜間救急勉強会に参加した理由

今回、参加したのは、JARVIS Tokyoで開催された夜間救急に関する勉強会です。
JARVISを訪れたのは先日の「ダックス限定歯磨き勉強会」についで二回目ですが、二次診療機関として新たに夜間救急を開始し、その周知や啓発の一環として勉強会を行っていました。
私がこの勉強会に参加しようと思った理由は、とてもシンプルです。
・夜間救急について改めて整理したかった
・「どのタイミングで行くべきか」を獣医さんの話を実際に伺うことで考えるきっかけが欲しかった
・いざという時に慌てないための心構えを再確認したかった
すでに何度も夜間救急を経験したことがあるからこそ、「知っているつもり」にならず、いざというときに、なるべく慌てないよう、学び直しておきたいという気持ちがありました。

JARVIS Tokyoでの「夜間救急勉強会」で改めて感じたこと

勉強会では、夜間に多いトラブルの傾向や、救急対応の基本的な考え方についてお話がありました。
ただ、「これを聞けば迷わなくなる」という明確な答えが得られたわけではありません。
それでも、印象に残ったことがあります。
夜間救急は知識だけで割り切れるものではなく、飼い主にとっても「判断の積み重ね」なのだと改めて感じました。
実際に、愛犬が夜間救急にお世話になった夜のこと
私の3頭の犬たちが、これまで夜間救急でお世話になったのは、今回のJARVISではありません。
今のかかりつけの動物病院(ホームドクター)です。
夜中に異変に気づき
「朝まで待っていいのか」
「今動くべきなのか」
自問自答しながら、電話をかけた夜も何度もあります。
緊迫した状況の中で共通していたのは、劇的な症状に見えない時も、明らかにいつもと違うという感覚でした。
あの夜に共通していた「小さな違和感」
夜間救急というと、大量出血や倒れてしまうような場面を想像しがちですが、実際にはそうでないケースも多いと感じています。
・元気そうに見えるけれど、何かがおかしい
・食欲や動きが、微妙にいつもと違う
・説明はできないけれど、嫌な予感がする
勉強会で聞いた話と、実体験を重ねて思ったのは、違和感を感じ取れるのは、日頃、一緒にいる飼い主だけだということです。
夜間救急のとき、写真や記録が助けになることも

夜間救急では、症状が出た瞬間の様子を、獣医師の先生が直接見ることができません。
そのため、もし余裕があれば、体調が変化したときの様子を写真や短い動画で残しておくと、診療の参考になることがあるそうです。
言葉だけでは伝えきれないことも多く、映像があることで状況が伝わりやすくなる場合があります。
症状の様子は、写真や動画が参考になることも
たとえば、以下のような様子は、あとから説明するのが難しいことがあります。
・嘔吐の仕方や回数
・呼吸の速さや苦しそうな様子
・歩き方やふらつき
・震えや落ち着きのなさ
短い動画や写真があることで、受診時に獣医と状況を共有しやすくなることがあります。
可能であれば、体温も判断材料のひとつに
また、可能であれば体温を測っておくことも、状態を伝える手助けになります。
平熱を把握している場合は、「いつもと比べてどうだったか」を伝えられるだけでも、判断材料の一つになることがあります。
もちろん、夜間の緊急時にすべてを行うことは不安や焦りの中では難しいこともあるかと思います。

体温が判断の分かれ目になった、私の経験
実際に、体温が大きな判断材料になった経験が、私にはあります。
最初の犬が10歳のとき。
夜中にふらふらと倒れました。体を触ると少し冷たいような気がしましたが、その時点では重大な事態だとは思っていませんでした。
自宅で体温を測る習慣もなく迷いましたが、嫌な予感がして夜間救急に連絡し、急いで連れて行きました。
病院で測った体温は35度。
低体温だったことで状況が一変し、緊急入院となりました。
結果的に出血性ショックが起きており、「その夜に来ていなければ、翌日はなかった」と後で言われました。
この経験から、迷ったときに相談すること、そして、飼い主が把握できる情報を伝えることの大切さを強く感じました。
この経験をきっかけに、私は動物用の体温計を常備するようになりました。当時は動物病院で購入しましたが、今はネットでも手に入りやすいようです。
いざという時の備えとして、参考までに載せておきます。計り方が心配な場合は、かかりつけの獣医さんにお聞きすると安心です。
夜間救急を受診して、命がつながった記録
実際に夜間救急を受診し、入院・手術を経て、退院までたどり着いた記録です。

あの夜に、夜間救急にかかることを躊躇っていたら、この時間はありませんでした。
私が日頃からしている、ささやかな備え
私自身は、違和感を覚えたときにはスマホで様子を撮影したり、可能な範囲で体温を測るようにしています。
また、旅行先など出先で体調を崩すこともあるため、かかりつけ医で健診を受けた際の血液検査表のコピーを、ワクチン証明書と一緒にファイルに入れて持ち歩くようにしています。
受診時にそれを見ていただくことで、もともとの数値が高めなのか、今回の症状による変化なのかを判断する材料になることがあるそうです。
できる範囲で、知っておくだけでも
すべてを完璧に準備する必要はありません。
ただ、「知っている」「手元にある」だけで、少し落ち着いて行動できることもあると感じています。
夜間救急は、特別な動物のものじゃない
夜間救急を利用することに、
「大げさかもしれない」
「心配しすぎかもしれない」
そう感じる方もいるかもしれません。
でも、使わずに済めばそれでいい。使う必要があった時に、ためらわず選べるかどうかが大切なのだと思います。
心配性すぎるくらいで、ちょうどいい時もある。それは決して、悪いことではないと感じています。
この記事を読んだ飼い主の方へ
この記事を読み終えた方に、これだけは持ち帰っていただけたらと思います。
夜間救急は「使うため」だけのものではなく、知っていることで救われる選択肢でもあります。
犬と暮らす日々が、少しでも安心なものになりますように。


