【犬の口唇悪性黒色腫①】13歳ダックスの唇にできた黒いモノの正体

目の見えない2歳上の先住犬を助け、6歳下の保護犬のよき手本となり、私を精神的に支えてくれたこの犬は生涯に3回、悪性腫瘍を患いました。

2019年8月。13歳1ヶ月。最初の悪性腫瘍は、左側の唇に現れました。

自宅での歯磨き時に発見した、唇にできた黒いモノの正体は 口唇悪性黒色腫 メラノーマ でした。

この時の治療は、手術・抗がん剤・免疫療法と進みました。

当時の記録を元に記載しております。
過去の記録だからこそ、感情だけではなく事実を自分の中に冷静に落とし込んで、
現在、同じ思いを持っておられる飼い主の方の選択肢の一つとして参考になれば幸いです。

目次

歯磨き時に、小さくて黒くて丸いコロンとしたものを見つける

私は、一日2回犬たちの歯磨きを日課にしています。

飼い主がどこでも触れるように育てることで、何かあったとき(診察など)スムーズに行くようにというのが大きいのですが、多頭飼いを始めたとき、おうちケアで出来ることが増えれば節約につながると思ったのも事実。

さて、その日の夜も、いつもの様にゴロンと膝の間に横にならせて食後の歯磨きをしていました。

その時に、左の唇にコロンとした、小さくて黒くて丸い膨らみに気づきました。

こんなところになんだろう。嫌な予感がしました。

すぐに動物病院の診察を受ける

細胞診を受ける

翌日、ホームドクターの診察を受け、すぐに細胞診を受けました。

犬は口周りを触られることにも慣れていたので、鎮静もせず組織が採取できました。

その時は、悪性を示唆するモノは見つからなかったのですが、唇や口腔内のデキモノは、一般的に良くないものが多いと聞くため、「おそらく大丈夫だろうけど、」と主治医も言っていましたが、念の為、切除を希望し、病理に出してもらいました。

手術後、病理診断へ

一週間後、まさかの診断が降りました。唇に見つけた、小さくて黒くて丸いコロンとした正体。

病理組織診断書には、口唇悪性黒色腫と記載されていたのです。

「歯茎ではなく、口唇である」と説明を受ける

細胞診では良性だったのに・・・そんな、まさか。

先住犬を血管肉腫で亡くしていましたので、ついにこの時が来たか、と目の前が真っ暗になりました。

この時、13歳1ヶ月。

しかし、大泣きしている私に獣医は告げました。「歯茎ではなく、口唇である」

恐る恐る顔を上げた私に、病理診断書にペンを走らせて、淡々と説明し始めます。

・メラニン顆粒を豊富に含む
・核分裂像は高倍率10視野あたり1個
・異形成は軽度

そのコロンとした黒いモノは良く見ればわかるが、見落とすことも多いとのこと。「良く見つけたね」と獣医に言われました。

歯磨きを日課にしておいて本当によかったと思った瞬間です。

2019年8月。13歳1ヶ月。
口唇悪性黒色腫 ステージ1。

数年後、この犬は、転移ではなく新たに口腔内悪性黒色種を患いました。

その時の病理に比べたら、このときは確かに遥かに軽度であった、と後で思うのです。

歯茎でなく、口唇である」と告げた意味は、数年後に腹落ちすることになりました。

参考:脂肪腫もできやすい体質

この犬は腫瘤、いわゆる良性の脂肪腫もかなりできやすい体質だったと思います。

細胞診で「脂肪腫」と診断されたモノはこれまでにもあったがそのままでいいとのことで放置していたものも多いです。

しかし、相次いで脇と腕にできた脂肪腫は次第に大きくなり、日常生活に支障が出たため切除。

最初の大きな脂肪腫を切除したのは11歳9ヶ月。2回目は12歳8ヶ月。

一般的に小型犬でも年齢的には、高齢犬のカテゴリーに入るため、全身麻酔には慎重になる年齢でした。

おおらかな性格で食いしん坊。ミニチュアダックスにしては骨格が大きく、体重も8キロ台であった。
毛艶もよく、冒頭の写真は15歳の誕生日に撮ったモノである。
体力があり、麻酔からの回復も早い。

誰がどこを触っても大丈夫なように育てたため、入院時のストレスも少なかったようで、2回とも術後の回復は早かったです。

抗がん剤治療を受ける

さて、今回の異形成は軽度とはいえ、悪性腫瘍である。転移の可能性は否定できません。

獣医と相談し、体力のある犬ゆえ積極的な治療を選択。

転移に備え、抗がん剤治療(カルボプラチン)を受けることを了承しました。

・3週間に1回、通常4回
・朝絶食で預けて、夕方お迎えの半日入院
・白血球の経過を見るため、毎週、血液検査に通院
・費用は1回につき、約30,000円

投与前の血液検査で好中球は7300。標準範囲内。カルボプラチンの副作用は、個体差はあるが一般的には少ないとのことで安心していました。

ただ、一般的に安全といわれる抗がん剤でしたが、結果、うちの犬には合いませんでした。

白血球が想定ラインより大幅に下がり、いっとき危険な状態に陥り、緊急入院をすることになります。その時、飼い主である私はどうしたか。

次回以降に続きます。この経験がどなたかのお役に立てましたら幸いです。

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